故人データがさまよう時代に(下)

近頃、フェイスブック友達からの
ビジネスマッチング依頼が多く
驚いている社会整理士育成協会の鈴木です。

前回は、エンディングノートがもっと普及しないと
デジタル遺品整理で困る人が続出してしまうという
お話をしました。

今日は、前回とは逆に引き継ぎたくないデータを
もし、放置してしまったらどうなるのか?

・秘密にしたかったものがバレた時にどうなるのか?

・現状のSNS側のデジタル資産への対応はどうなのか?

・亡くなった人の携帯電話の取り扱い

について、今までの事例もふまえて
お話したいと思います。

① 見覚えの無いメール
デジタル遺品整理をしようとPCのメールを開いたら、
父が知らない女性と恋愛関係にあったことが発覚。
母が悲しまないように、息子さんが内緒に
削除したという事例があります。
データ消去をお店に依頼する場合も、
笑顔相続を第一優先として対応が必要です。

② かなりの確率である男性が隠しているモノ
片づけをしていると高確率で見つかる18禁モノ。
雑誌・ビデオの他にスマホやPC内がそれに当たります。
奥さまは、特に何もおっしゃらない方が多いですが、
娘さんは、「えぇ~ショック!」と言われる事が
多いです。片づけする側も、娘さんがおられる場合は、
充分に配慮して行います。

③ SNSで知らない女性と恋仲に
特にLINEは要注意といわれています。
他のSNSと比べても、文章の親しみ感が違うので、
友人なのか恋人なのか分からなく
誤解を生んでしまうことも多々あるといいます。
これは、今後非常に問題となるはずなので、
サービス提供側も対応を急ぐはずです。

法整備はまだまだのSNSは、
本人の死後も第三者への譲渡や貸与、
相続を認めないのです。

では、SNS各社のデジタル遺産への対応は
どのようになっているか見ていきましょう。

【フェイスブック】
本人が事前に追悼アカウント管理者を設定。
遺族もアカウント削除など依頼が可能である。

【グーグル】
本人は一定期間操作がない時のデータ削除や
引き継ぎを設定できる。
遺族の削除依頼も可能。

【ツイッター】
遺族のアカウント削除依頼が可能

【LINE】
遺族のアカウント管理は不可だが、削除依頼は可能。
最終アクセスから1年たてばLINE社が
削除するケースもあるという

※日本経済新聞より引用

このように、各サービスによって異なります。

そして、これは知っておいて欲しいことです。
スマートフォンのデータ削除やパスワード解析
といった整理の場合です。

これらは、すぐ処理ができるパソコンとは違い、
手続きが少々厄介です。

まずは、契約状況を調べる必要があります。
契約解除料金が発生する場合は、携帯ショップで
速やかにお支払いをした後、解約手続き・一時休止・
廃止手続きが完了次第、専門店で各種処理を行います。

なお、ドコモ・au・ソフトバンクなどの携帯電話3社は、
スマホについては、遺族の頼みでも解約できません。
そもそも簡単に解約できるようでは、
セキュリティの意味が無いのですが・・・。
楽天さんのサービスに期待かな?

ということで、
前回に続き、エンディングノートには
必ず必要事項を記載し、
そして、どこに保管してあるのかを
家族に伝えておいてください。

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