ストップ重度の認知症
認知症サポーターとは?
社会整理士育成協会では、「ストップ重度の認知症」を目指し、正しい知識を広める活動を行っています。
認知症サポーターとは、特別な資格を持つ人ではなく、認知症を正しく理解し、偏見をなくす役割を担う人のことです。
認知症になっても安心して暮らせる町づくりのために、当会は学び、考え、行動していきます。 そして、認知症サポーターの普及活動も行います。
高齢化に伴い増加する認知症
現在、90歳以上の過半数が認知症を発症するといわれています。
これは、誰にでも起こり得る「当たり前のこと」。恥ずかしいことでも、みっともないことでもありません。
今後の推移
2022年:約443万人(65歳以上)
2025年:約471万人(団塊の世代が75歳以上に)
2040年:約584万人(団塊ジュニアが65歳以上に)
認知症の理解と対応
認知症とは?

脳の機能が低下し、記憶や判断力に影響を及ぼす状態を指します。
しかし「MCI(軽度認知障害)」の段階で適切な対応をすることで、進行を予防できる可能性があります。
よくある症状

- 記憶の混乱:「約束を忘れた」と責められる
- 判断力の低下:些細な変化に対応しづらくなる
- 行動・心理症状(BPSD):不安、いら立ち、幻覚、妄想など
しかし、認知症だからといって、365日ずっと困っているわけではありません。
「できること」に目を向け、本人の意思を尊重することが大切です。
認知症の方とともに生きるために

家族の変化と受け入れ
認知症の方と接する家族も、次のような感情の変化を経験します。
- とまどい・拒否
- 混乱・怒り・拒絶
- 割り切り
- 受容
- 言葉が出ないとか、少し不便なことはありますが、それ以外はいたって普通です。(63歳 男性)
- 認知症だけど1年365日ずっと認知症で困っているわけではありません。(50代 男性)
- (認知症に)なったら仕方がない。認知症になってもやれることはたくさんある。認知症の有無に関わらず同じ仲間です。(50代 男性)
認知症になっても、その人らしさは変わりません。
「あるがまま」を受け入れることで、お互いにとって穏やかな時間を過ごすことができます。
認知症は脳の病気ですが、特定の病名ではありません。さまざまな原因によって脳の神経細胞が萎縮し、壊れることで認知機能が低下し、日常生活や人間関係に支障をきたす状態を指す総称です。
低下する認知機能には、記憶、思考、見当識(時間や場所の認識)、理解、計算、学習能力、判断力などが含まれます。
そのため、もの忘れをはじめとする記憶障害、時間や場所がわからなくなる見当識障害、計画を立てて物事を遂行することが難しくなる実行機能障害など、認知症の中核症状が現れます。
さらに、中核症状に加えて、生活歴や環境、心理状態、周囲の対応などさまざまな要因が影響することで、暴力、徘徊、不潔行為といった認知症の行動・心理症状(BPSD)が引き起こされることもあります。
四大認知症の特徴
認知症の原因となる疾患にはさまざまな種類があります。主なものとして、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などの変性疾患や、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害によって発症する血管性認知症が挙げられます。
多くの場合、認知症は進行性であり、ゆっくりと病状が進行するのが特徴です。
認知症の進行を防ぐために
認知症は脳の神経細胞が変性・破壊されることで発症し、進行すると日常生活や人間関係に大きな支障をきたします。しかし、近年の研究では、適切な対策を講じることで認知症の進行を抑えることが可能であることが分かっています。
2012年の予測に比べ、認知症の有病率は低下しており、その要因として高血圧や糖尿病の改善、教育年数の向上などが挙げられています。これは、認知症が予防可能なものであるという希望を示しています。
早期発見と対応の重要性
認知症の進行を食い止めるためには、早期発見と適切な対応が重要です。特に、アルツハイマー型認知症の進行には空間ナビゲーション機能の低下が深く関係していることが明らかになっています。VRを活用した検査により、脳の特定部位での変性を早期に検出することで、認知症リスクを軽減できる可能性があります。
第一工業製薬株式会社の取り組みをご紹介
第一工業製薬さまは、認知症の超早期発見に向けたVR検査技術を推進し、科学的根拠に基づいたエビデンスを提供しています。この技術を活用することで、難しいとされていたMCI(軽度認知障害)の判別もできることがわかっています。発症リスクが高まる前に適切な予防策を講じることができるので、当会の求めるストップ重度の認知症へと繋がります。
また、カイコサナギ由来の成分「ナチュード」 が、アルツハイマー型認知症の進行抑制に有効である可能性が示されています。これは、脳内のタウタンパク質の蓄積を抑えることで、神経細胞のダメージを軽減する働きを持つとされています。
そして、やっぱり基本的には、認知症のリスクを下げるためには、バランスの取れた食事、適度な運動、そして社会的なつながりを保つことが大切です。
当会の役割は、有識者と関わり貴重な情報を発信すること!
認知症とともに生きる社会を作るには、私たち一人ひとりの理解と行動が必要です。
そして、有識者は、オンラインおよびリアルタイムで発信していくことが大切です。
当会は、有識者との関わりをより一層深めていき、価値のある情報を発信していきたいと考えております。
京都市では、『認知症の人と家族が望む10のアイメッセージ「京都式オレンジプラン」
~かなえるオレンジロード~』というものがあります。
認知症当事者の方の声
まずは、認知症の人の気持ちを考え、接し方を見直してみませんか?
「認知症だから何もできない」のではなく、「認知症でもできること」を一緒に考えましょう!