被害者復興住宅「孤独死」後絶えず

皆さん、こんにちは。
社会整理士育成協会の鈴木です。

高齢化共同体の危機
被害者復興住宅「孤独死」後絶えず

という記事が1月18日土曜日の
京都新聞に掲載されておりましたので、
引用します。

復興住宅街「HAT神戸・灘の浜」の
独居高齢者を見回る民生委員の門脇龍三さん、
そして兵庫県で20年以上続けてきた
見守り活動を東北でも手伝う元高校教員の
牧秀一さん。
そして、各地の民生委員の皆さま方も頑張っておられます。


大規模災害の被災者向け復興住宅で
高齢者らが誰にもみとられずに亡くなる
「孤独死」が後を絶えない。

1995年の阪神大震災で問題化し、
ボランティアが見守り活動を続けていた。
だが、阪神の被災地では25年たって住民が高齢化。
コミュニティーが変容し「絆」の維持が難しくなっている。

「行政が対策に本腰を入れるべきだ」
との声が急速に強まる。

「孤独死を防ごうと、住民同士のつながりをつくってきた。それが壊れ始めてきる」。

 

神戸市中心部から東に約2キロの復興住宅街
「HAT神戸・灘の浜」で
民生委員の門脇龍三さん(74)は、
苦しい胸の内を語る

灘の浜には13棟の集合住宅があり約3400人が住む。
被害者の転出が進んで空き部屋は一部の公営住宅に転用。

子育て世代の入居も増え、入れ替わりが激しくなった。

門脇さんらは独居の高齢者を1回見回る。
お茶会やカラオケ大会も開いて集いの場を設定。
だが、四半世紀たって被災者は年齢を重ねた。
体調悪化で交流会参加が激しくなり、
家にこもりがちな人もいる。
新規住民の若者は興味を示さない。

門脇さんら支える側も70~80代。
「この1年でも2,3人が孤独死した。ばらばらになっていくコミュニティーをどう支援すればいいのか」た頭を悩ませている。


共同通信のまとめでは、
仮説住宅が解消された2000年以降も
兵庫県内の借り上げ復興住宅などで
1172人が孤独死した。
東日本大震災のあった東北地方の災害公営住宅では、
自治体が把握しているだけで50人以上となっている。

「東北の高齢被災者の状況は阪神より厳しい」。
兵庫県で20年以上続けてきた見守り活動を
東北でも手伝う元高校職員の牧秀一さん(69)は
そう指摘する。
地上産業が大打撃を受けた東北では、
若者が首都圏に流れ、
復興住宅の高齢化は阪神を上回るペースで
進むとの実感がある。

昨年11月、宮城県気仙沼市。
復興住宅で暮らす男性(76)は牧さんに
「家族構成さえ知らないご近所も多い。誰かが住宅で亡くなっても気付くだろうか」


と漏らした。
神戸市兵庫区にある都市再生機構(UR)の
「フレール兵庫浜崎通」。
兵庫県が昨年6月まで復興住宅として借り上げ、
URに管理を移した今も約170戸のうち68戸に
被害者が身を寄せる。

1階集合ポスト脇にベンチがあり、
高齢者が談笑してお菓子を分け合う憩いの場だったが、
昨年夏に「たむろ禁止」の張り紙が提示された。

「UR職員からポスト前に集まらないように言われた」

との話も被害者の間に広まり、誰も集まらなくなった。
入居する大倉冨美栄さん(71)は
「これが今風の考え方なんかな」と肩を落とす。

URは「深夜に飲酒して騒いだ人がいたためで、高齢者を排除するつもりはない」


と説明。
県担当者は「管理はURに任せている」との立場だ。

県は孤独死対策として、
75歳以上の単身世帯を対象に
月3回の見回りを業者に委託するなどの対策を
取っていると説明するが、
日弁連災害復興支援委員長の
津久井進弁護士(兵庫県弁護士会)は批判的だ。

「コミュニティーの破壊が命に関わるとの認識や、責任感が自治体に足りない。反省し、地域や企業、学校を巻き込んだ対策が不可欠だ」

 

と提言する。※京都新聞引用


門脇さんや牧さんのような
支えてくださる側も70歳~80歳。
この先が、心配で仕方がないと思う。

臨機応変に対応できない日本国民の質というか
ルールづくりが好きなくせに、ルールを守らない
この国に私自身もあきれている。

このUR職員の「ポスト前に集まるな」も、
それに対応した県職員も傾聴力が欠けているにすぎない。

見回りを業者にさせるのは、
批判的という件もごもっともだ。
でも、批判しっぱなしもそれは間違いだと思う。
それはそれで、大切な志しだが、
やっぱり、業者もコミュニティもAIも必要だと私は思う。
やり方ではなく、減らす・無くす行動を起こさないと
いけないのではないか?

欧米式を取り入れることが好きなこの国なら、
柔らかい脳も真似して欲しいと思うのは
私だけだだろうか?